ゴッホとゴーギャン(1996)F50、油彩、キャンバス 第14回伊豆美術祭賞候補

ゴッホとゴーギャンが喧嘩別れしてしまう話を読むたびに胸がきゅんとしてしまう私は、その話をいつか絵にしてやろうと思っていた。F50号のキャンバスを前に紅茶をすすりながら夜遅くまでエスキースを描いたもんだ…。そのうち、もうひとつ胸キュンの話、これもいつか描きたいと思っていた、ペテロの悔悛(イエスの12弟子の一人で、最後の晩餐の際に誰かがわたしを裏切るとのイエスの言葉にたいして、どんなことがあっても裏切りませんと言っておきながら結局めんどりが2度鳴く前に3度私を否認する、というイエスの予言どおりに行動してしまう。そして激しく後悔し、泣く)を、出し惜しみしないでいっぺんに描いてしまおうということにした。さらにゴッホが自分の耳を切り落とすけど、ペテロはイエスを捕まえに来た人に切りかかってその人の耳を切り落とす、という「耳きり」という共通項もあるので、その場面も追加。いまだに私の代表作だと思っている。伊豆美術祭に出した後、卒業制作にも使い回された。
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